ただ、ボラを愛でたくて。BL感想日記

ただ、ボラを愛でたくて。BL感想日記

ミーハーとマイナー上等。ニアもブロマンスもニオイ系も好き。読んだBL感想をネタバレなしでレビューします。

ふたり幸せなら、それがいい。青春BL「きみの春花」(有馬嵐)感想

てっきり攻めだと思っていた“マドンナ”が、受けだと知ってすかさずポチッた有馬嵐の「きみの春花」。とある男子校に転校してきたピュアっ子1年生×学校一の美形3年生の青春BL漫画である。

 

作者さまのTwitterで1話が試し読みできて、気になってはいたのだけど、受攻がはっきりしていなくて踏みとどまっていた作品。単行本のあとがきにて「ありのままの二人を見てもらえたら」という想いで、あえて最後まで受攻表記をしなかったらしい。

 

受攻にこだわり、自分の好きな組み合わせと知るや興奮して即ポチッた私が言うのもアレだが、確かに読み終えてみると、今後このふたりが逆転しようがなかろうか、もはやどっちでもいい。ふたりが幸せなら、いちばんいい。という境地に至る。

 

主人公はくりっとしたおめめのピュアっ子ボーイ、君野純恋(きみのすみれ)。転校初日、教壇の横に立って担任から紹介される時の初々しさったら、中学生だっけ? と戸惑う程あどけない。

 

一方、もうひとりの主人公、東城卓(とうじょうすぐる)は、学校中で“美しく、清らかで、孤高”と噂されるほど、人を寄せ付けない美形男子。教師からも生徒からもモーションをかけられてる。男子校の性質故か“マドンナ”と言われているけど、美人というより男前な造形だと思う。

 

“美しく、清らかで、孤高”な東城。しかし実際は「喧嘩に煙草にサボリ」という不良の三拍子が揃ったような素行の悪さで、そんな真の顔を知り、それでも彼の人なりを受け入れて、射止めてしまうのがピュアっ子ボーイ、君野純恋なわけである。

 

作品の流れ的には「君野純恋×東城卓」で間違いないけど、でもやっぱりね、読んでみると東城の受け受けしくないところがミソ。というか、リアル?

 

なんというか…自分が下になったのは、東城の男気なんだよなあ。惚れた弱みというか、好きだから相手(純恋)のために自分ができることは全部してあげたい、っていう包容力。こういうと母性のようだけど、男気がなせる行動という感じ。これから先、いわゆるリバーシブル現象がナチュラルに行われても、不思議ではないカンケイ。

 

まあ、あわよくば、絶賛成長期らしい純恋が高校を卒業する頃には、子犬のような愛らしさから、元気いっぱいの大型犬くらいに成長してて、相変わらず見目麗しい先輩を包み込むように愛して欲しいですけどね(個人的願望)

 

お試しで1話を読んだ時は、東城が純恋を好きになるのが唐突というか、「え、チョロッ!」とも思ってしまったんだけど、彼は自分の顔が嫌いだ、と感じるようになったトラウマ体験を抱えてて、想像以上に純恋のピュアさに救われたのかもしれない。

 

ひとは、ひとりでは生きていけないからね。「男も女も嫌いだよ。けどお前はいい。お前がいい」って、しっかり自ら愛を掴みに行った東城は、やっぱり男気あふれた人である。