ただ、ボラを愛でたくて。BL感想日記

ただ、ボラを愛でたくて。BL感想日記

ミーハーとマイナー上等。ニアもブロマンスもニオイ系も好き。読んだBL感想をネタバレなしでレビューします。

「アドリアン・イングリッシュ4 海賊王の死」感想。頼むから事件より愛する人を追ってくれ!

愛すか、憎むか。白か黒か。二択にできるほど、人の心はシンプルじゃない。(愛しているけど)素直になれないとか、(憎んでいるけど)なに食わぬ顔で付き合っていくとか、見えているものだけが全てじゃないから、そこから生まれる物語は面白い。

 

謎多き殺人を追うミステリーとディープなBLを一度に楽しめるアドリアン・イングリッシュシリーズ。第4作目となる「海賊王の死」(ジョシュ・ラニヨン)は、アドリアンとジェイクの関係にやきもきさせられて、正直事件どころではなかった。

 

前作までは、ジェイク・リオーダンの煮えきらない態度に日本刀を振り下ろして成敗したいくらいの気持ちでいたのだが…今作は、微妙に風向きが変わる。

 

一言でいえば、ねぇ、ちょっとアドリアンSAKURA, i love you(by 西野カナ)が過ぎるよ。

 

もしも君の側にいたら きっと今も泣いていたのに

彼の側にいたら ずっとずっと幸せなはずなのに

 

 

この曲を聴いてくれれば(あるいは歌詞を調べてくれれば)一発なのだが、元カレのことが好きすぎて今カレ(ガイ)が見えていない感じ。元カレへの未練タラタラで…なのに強がっている感じが…痛くて切ないというか、もう見てらんない!

 

いやそんな状態で今カレと付き合うなんて…みたいなクソ真面目なことを言うつもりはない。ジェイクとの関係は一応は終止符が打たれているし、そんな時に自分を想う第三者がいるのなら、素直に甘えておけばいいと思う。けれど、あまりに過去(元カレ)が強すぎる。

 

いやでも思えば、やっぱりジェイクがアドリアン半透明人間(by back number)にしているのかしら。これも歌詞をググって欲しいのだが、終わってもいないことは忘れられるはずがないのだ。

 

つくづく、まどろっこしい2人だなあ。ジェイクの葛藤は当時のアメリカ社会がベースにある云々というレビューを読んで、たしかに職や家族を失ってまで愛を優先させるより、折り合いつけてうまくやっていきたい彼の気持ちは分からなくもない。アドリアンに対して無自覚に酷い仕打ちをしていることは看過できないが。

 

事件より相手のことを追えよ! という気持ちに終始した本作は、ミステリー面の印象が個人的にはやや薄い。色々と溜飲が下がる結末を迎えるけれど、次作(最終巻)は新たな関係を迎えるジェイクとアドリアンの成り行きをシンプルに見守る形になりそうだ。

 

いやはやそれにしても圧巻のボリュームでした。

 

 

 

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