ただ、ボラを愛でたくて。BL感想日記

ただ、ボラを愛でたくて。BL感想日記

ミーハーとマイナー上等。ニアもブロマンスもニオイ系も好き。読んだBL感想をネタバレなしでレビューします。

違くていい。そのままでいい。ゲイ息子と父の会話に泣いた「雨上がりの僕らについてーそのさきー」感想

恋愛ってふたりでする一大イベントだけど、人生でいうとほんの一部ですやん?

 

なんやかんやあって2人はようやく結ばれました、めでたしめでたし。…とはならんのが「人生」ですやん?

 

単行本発売に先駆けて、pixivコミックで「雨上がりの僕らについてーそのさきー」(らくたしょうこ)更新最終話を読んだら、ゲイであることを告白した息子と頑固親父のやりとりが胸熱すぎて朝から泣いてしまった。

 

本作はゲイであることを周囲に隠しながら生きてきた奏(かなで)が、高校時代の親友で想い人の真城(ましろ)と6年越しに再会、結ばれるまでを描いた切なくも爽やかな社会人BLマンガ。の、待望の続編だ。

 

もともと人間ドラマが丹念に描かれた作品で、前作でも奏がゲイとは知らず想いを寄せる職場の女性や、夫を亡くしたショックから精神が弱っている真城の母親など、ふたり以外の人たちとのやりとりから、ふたりが試されたり、絆を強くしたりする。

 

過激な濡場シーンは一切なし。純粋な気持ちで、色んな障害に立ち向かうふたりを応援したくなる作品だ。

 

続編では、ついに奏が家族に自分のことをカミングアウトするのだが、そのやりとりが本当につらくて、温かい。

 

奏と本音をぶつけ合うシーンで、父親は「俺とお前は違ったんだ」とガッカリする。決して、いい顔はしない。一方で奏は、確かに父親をガッカリさせてしまった、と自覚する。

 

けれど、父の言葉は続く。自分が子(奏)をもって本当に誇らしくて、幸せだったこと。だから、息子もその道を当たり前に辿ると思っていたこと。それが違ったから、力が抜けてしまったのだ、と。

 

そして奏は気づくのだ。「自分は父をガッカリさせてよかったんだ、自分はこのままでよかったのだ」と。親の愛は、奏が考えるほど薄っぺらなものじゃなかった。正直、こんな親ばかりではないと分かっているから余計に、「奏~よかったねえ( ;∀;)」と泣けてしまった。

 

恋愛にしろ、家族愛にしろ、語ろうと思えばいくらでもドラマチックにはできるけど、実際はそんなに素敵じゃないし、「勘弁してくれよ…」って避けたくなることの連続で。

 

煩わしくて、手放せたらラクなのにって思うのに、でもやっぱり、それができたら苦労しないよなという話で。

 

めんどくせーけど愛おしい。めんどくせー込みで、あったかい。ひと山越えた奏よ、これからもずっと、真城と幸せであり続けてくれ。

 

 

 

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